
前回は、あんなに迷っていたマンションが、たった5日で決まったお話を書きました。
今回は、家探しを通して気づいた、ちょっと意外な自分の好みについて。
自分のことなのに、知らなかった。
マンションを探し始めた頃は、自分の希望くらい分かっているつもりでした。
駅からの距離、広さ、築年数、予算。
条件を並べれば、欲しい家が見つかると思っていました。
でも、実際に見てみると、そう簡単でもありません。
条件はいいのに、なんとなく違う。
反対に、希望から少し外れているのに、妙に気になる。
自分のことなのに、不思議なものです。
好きなものは、あとから分かる。
私の場合は、眺望とバイク置場でした。
最初から、それほど大切だと思っていたわけではありません。
でも、いくつものマンションを見ているうちに、気づいたんです。
窓の外に広がる景色を、毎日眺められたらいいな。
好きなバイクを、気兼ねなく置けたらいいな。
そんな暮らしを想像すると、少し楽しくなりました。
物件を探していたはずなのに、いつの間にか、そこで暮らす自分を想像していたんですね。
最初から、決めすぎなくてもいい。
もちろん、予算は大切です。
駅からの距離も、広さも、毎日の暮らしに関わります。
でも、まだ見てもいないうちから、希望を小さくしてしまうのは少しもったいない。
駅から近くて、広くて、明るくて。
静かで、眺めもよくて。
そんなマンション、なかなかありません。
それでも、最初くらいは好きなものを全部並べてみたい。
実際に見て、迷って、気持ちが動いて。
そうして初めて分かることもあると思います。
それから、現実と向き合う。
好きなものが見えてきたら、今度は予算と相談です。
全部は手に入らないかもしれません。
駅から少し歩くことになるかもしれないし、広さを少し譲ることになるかもしれない。
でも、自分が何を大切にしたいのか分かっていれば、選び方は変わります。
何かを諦めたというより、自分で選んだと思えるから。
私は、その違いは大きいと思っています。
まだ知らない、好きがある。
家は、毎日帰る場所です。
疲れた日も、うれしい日も、何でもない日も。
そこで過ごす時間は、きっと思っている以上に長い。
私自身、あんなに迷っていたのに、最後はあっという間に決まりました。
振り返ってみると、迷っていた時間も、いろいろな家を見たことも、無駄ではなかったのだと思います。
最初から、答えを出さなくてもいい。
自分でも知らなかった気持ちに、これから出会うことだってある。
一度、わがままになってみる。
その先に、思いがけない出会いがあるかもしれません。
