【購入体験記③】まだ知らない、好きがある。

前回は、あんなに迷っていたマンションが、たった5日で決まったお話を書きました。

今回は、家探しを通して気づいた、ちょっと意外な自分の好みについて。

自分のことなのに、知らなかった。

マンションを探し始めた頃は、自分の希望くらい分かっているつもりでした。

駅からの距離、広さ、築年数、予算。

条件を並べれば、欲しい家が見つかると思っていました。

でも、実際に見てみると、そう簡単でもありません。

条件はいいのに、なんとなく違う。

反対に、希望から少し外れているのに、妙に気になる。

自分のことなのに、不思議なものです。

好きなものは、あとから分かる。

私の場合は、眺望とバイク置場でした。

最初から、それほど大切だと思っていたわけではありません。

でも、いくつものマンションを見ているうちに、気づいたんです。

窓の外に広がる景色を、毎日眺められたらいいな。

好きなバイクを、気兼ねなく置けたらいいな。

そんな暮らしを想像すると、少し楽しくなりました。

物件を探していたはずなのに、いつの間にか、そこで暮らす自分を想像していたんですね。

最初から、決めすぎなくてもいい。

もちろん、予算は大切です。

駅からの距離も、広さも、毎日の暮らしに関わります。

でも、まだ見てもいないうちから、希望を小さくしてしまうのは少しもったいない。

駅から近くて、広くて、明るくて。

静かで、眺めもよくて。

そんなマンション、なかなかありません。

それでも、最初くらいは好きなものを全部並べてみたい。

実際に見て、迷って、気持ちが動いて。

そうして初めて分かることもあると思います。

それから、現実と向き合う。

好きなものが見えてきたら、今度は予算と相談です。

全部は手に入らないかもしれません。

駅から少し歩くことになるかもしれないし、広さを少し譲ることになるかもしれない。

でも、自分が何を大切にしたいのか分かっていれば、選び方は変わります。

何かを諦めたというより、自分で選んだと思えるから。

私は、その違いは大きいと思っています。

まだ知らない、好きがある。

家は、毎日帰る場所です。

疲れた日も、うれしい日も、何でもない日も。

そこで過ごす時間は、きっと思っている以上に長い。

私自身、あんなに迷っていたのに、最後はあっという間に決まりました。

振り返ってみると、迷っていた時間も、いろいろな家を見たことも、無駄ではなかったのだと思います。

最初から、答えを出さなくてもいい。

自分でも知らなかった気持ちに、これから出会うことだってある。

一度、わがままになってみる。

その先に、思いがけない出会いがあるかもしれません。